Quote:Justice Dental
歯列矯正がかなり浸透してきた日本。メディアで見かける芸能人やモデルさんの歯のきれいさには憧れますよね。とはいっても費用と時間を考えると大人になってからはなかなか行動に移せないのも事実。
それでも「あの歯の白さには近づくことができるかもしれない」と思わせてくれるのがホワイトニング。薬局やショッピングサイトで気軽に買えるホワイトニング製品はそう高価でもありません。
その中でも歯磨き粉はほとんどの人が毎日使っている身近な物。それをホワイトニング用にかえるだけで、歯が白くなるなら試してみたいと思いませんか?
ところが実際に買うとなると、あまりの種類の多さに歯磨き粉は手軽だというイメージとは反対に、どれを買っていいのかものすごく迷ってしまいますよね。
どのホワイトニング歯磨き粉を買えばいいのか、参考になるように、歯磨き粉を成分別に見て行きたいと思います。
同時に「実際に歯磨き粉で歯が白くなるの?という最大の疑問にもお答えします。
さらにはホワイトニングの先進国アメリカでのホワイトニング事情にも触れてみます(なんと一個1万円以上もするホワイトニング歯磨き粉があるようです)。
1.ホワイトニング歯磨き粉の成分と効果
Quote:Cuisine AZ, Recettes de cuisine de A à Z
ホワイトニング歯磨き粉、まずは「ホワイトニング用歯磨き粉って何が入っているの?」、という疑問にお答えしましょう。
歯の色はある程度は生まれつきのもので、人によって違います。誰もが真っ白な歯に憧れますが、現実はほとんどの人の歯は黄色かったり、茶色だったりします。
歯や歯ぐきに問題がないという前提であれば、歯の変色は日頃のお手入れの問題か、生活習慣(喫煙、色の濃い食べ物を好むなど)が原因です。
変色してしまった歯をきれいにするためにホワイトニングに興味のある人も多いことと思います。ただ歯医者にホワイトニングに行くのは時間がない、お金がない、などさまざまな理由で諦めている人もいるでしょう。
そこで気になるのがメディアや薬局などで見かけるさまざまなホワイトニング製品。特に歯磨き粉は日頃のルーティンを変えることなく気軽に取り入れられ、値段も手ごろなので使ってみたい商品ですよね。ホワイトニングの成分とは何なのか検証してみます。
1-1 ホワイトニング歯磨き粉に漂白成分は入っていない!?
ホワイトニング用の歯磨き粉には通常、歯の表面の汚れがより取れるような研磨剤(清掃剤)、さらには歯の表面を強化することでホワイトニングにつながると考えられている成分が含まれているます。
ここで疑問に思うのが「あれっ、ホワイトニング成分は?」ということではないでしょうか?実は海外でホワイトニング製品に含まれている(ある程度の濃度以上の)過酸化水素(Hydrogen Peroxide)は、日本の市販品での使用は認められていません。
過酸化水素は歯科医での取り扱いのみ許可されています。アマゾンなどで売られている過酸化水素が含まれているホワイトニング製品は海外製で、あくまで自己責任で使うものです。
過酸化水素はホワイトニング効果はあると認められているものの、知覚過敏が起こりやすいので歯医者の管理の元使用する、というのが日本での考え方。
歯医者で家庭用として販売されている過酸化水素を含むホワイトニング製品は、ある程度の濃度がありますが、こちらもあくまで歯医者の管理の元使用するものです。
過酸化水素と聞いてオキシドールを思い付く人もいるかもしれません。オキシドールは濃度が3%の過酸化水素で、消毒用として一般的に売られています。
そう聞くと「安全だと認定されているオキシドールを歯の漂白に使えるのだろうか」と思いませんか?なにせ消毒用オキシドールは安価です。
答えは残念ながら「できません」、です。安全性の問題ではなく、濃度が低すぎて漂白効果がないからです。歯医者のオフィスで使われる過酸化水素の濃度は35%前後、海外で売られている家庭用のホワイトニング製品の濃度は6~10%です。
1-2 研磨剤(一般的な歯磨き粉)
前述のように、日本で売られているホワイトニング製品には、漂白成分として知られている過酸化水素は含まれていないことが分かりました。それでは一体”ホワイトニング”できる何が含まれているのでしょうか?実はホワイトニング歯磨き粉には研磨剤や歯の表明を保護する成分が含まれているだけなのです。
歯磨製造業者19社が集まり、昭和15年に設立された日本歯磨工業会が、一般的な歯磨き粉に含まれる成分を公表しているので見てみましょう。
画像引用元:JDMA 日本歯磨工業会
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- リン酸水素カルシウム
- 水酸化アルミニウム
- 無水ケイ酸
- 炭酸カルシウム
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よく見かける歯磨き粉の研磨剤として使用されているのは、主にこの4つの成分です。いずれも粒々であることを利用して歯の表面を磨き歯をきれいにします。
・リン酸水素カルシウム
他の研磨剤と比べると渋みやクセがなく、比較的高価であるため高価格帯の歯磨き粉に使われることが多い。骨粗しょう症の治療などにも使用。歯の再石灰化を促す作用も。
・水酸化アルミニウム
医療品や食品など幅広く使われる。
・無水ケイ酸
シリカとも呼ばれる成分で、化粧品や医薬品をはじめ、食品にも使用が認められている。
・炭酸カルシウム
リン酸水素カルシウムと比べると安価で、価格帯の低い製品に使用。医療品や食品にも含まれる。
細かな違いはありますが、どれも歯の表面を磨くことでホワイトニングにつながる、という考えは同じです。
ただ注意して欲しいのは、これらの市販の歯磨き粉に含まれる研磨剤は、歯磨きの仕方を間違えると歯のエナメル質を傷つけることにもなる、ということです。
研磨剤はあくまで研磨剤。力を入れ過ぎて磨くと、歯の表面を傷つけてしまいます。傷んだ歯ブラシや固すぎる歯ブラシで研磨剤の入った歯磨き粉を使っても、やはりエナメル質を傷つけてしまう可能性が。
さらに歯が知覚過敏の人には、研磨剤の入った歯磨き粉はおすすめできません。研磨剤には賛否あり、あえて研磨剤が含まれていないと明記している歯磨き粉もあるぐらいです(ホワイトニングと明記していない歯磨き粉にも研磨剤は含まれます)。
1-3 ハイドロキシアパタイト
ハイドロキシアパタイトという成分を耳にしたことがある人もいると思います。歯医者で手に入る歯磨き粉や、市販されている歯磨き粉で主に高価なものに含まれている研磨剤です。
ハイドロキシアパタイトが含まれている歯磨き粉でよく見かけるのは、アパガード
画像引用元:アパガード
そしてオーラパール、などでしょう。
画像引用元:オーラパール
ハイドロキシアパタイトは歯の成分に近く、歯の石灰化の再生を促し、さらに粒子の効果で歯をきれいにします。これだけだと一般的な歯磨き粉にも含まれているカルシウム系の研磨剤と同じですが、ハイドロキシアパタイトはナノ粒子と呼ばれる非常に細かい粒子が特徴です。
歯の石灰化を促進するだけでなく、細かい粒子のため歯を傷つけることがないといわれています。ホワイトニング用と特に明記はされていなくても、ハイドロキシアパタイトが含まれている歯磨き粉は、歯の表面を磨くことで色素を沈着するのを防ぎます。
歯科医院で紹介されたナノ粒子の含まれた歯磨き粉が、高くて驚いた経験のある方もいると思います。ナノ粒子の開発は費用と時間がかかるので、歯磨き粉に含まれている場合必然的に一般に売られている歯磨き粉よりも値段が高くなります。
ナノ粒子が含まれている歯磨き粉は通販などで買えますが、歯科専用のものもあります。
画像引用元:アパガード
値段が高くても、歯を傷つける心配がなく色素沈着を防ぐことができるのは、大変重要なことです。一回の使用量を考えた場合決して高い出費ではありません。「歯は一生もの」、粒子の粗い研磨剤の含まれている歯磨き粉は、正しい歯磨きができている場合以外は避けた方が無難でしょう。
もし市販の研磨剤の入った歯磨き粉を利用するなら、歯科医院で正しい歯の磨き方を指導してもらったうえで、濃い色の物を食べた後、夜だけ、など使用頻度を決め、慎重に使いましょう。
1-4 ポリリン酸
ポリリン酸は比較的新しい成分で、歯の汚れを取るだけでなく、汚れが歯につかないようにする作用、さらには歯の再活性化を助けるホワイトニング剤として、注目されています。
画像引用元:リジェンティス
ポリリン酸に関しては、昭和大学歯学部が2016年に『ポリリン酸含有歯科用漂白剤』として研究結果を発表しています。
・汚れを落とす作用
ポリリン酸には歯の表面に付いた汚れを除去する作用があります。エナメル質の9割以上を構成するハイドロキシアパタイトと結合しやすいため、粒子の大きい研磨剤のように歯の表面を削ることなく汚れを落とします。
・汚れを付かないようにする作用
ポリリン酸は歯の表面のアパタイトと数時間結合し続けるため、歯の表面をコーティングする効果があります。このコーティング効果で歯に光沢が見られ、汚れが付きにくくなります。
・漂白作用
上記の昭和歯科大学の報告によると、ポリリン酸には「従来の漂白剤と同等の漂白効果がある」、とされています。
ポリリン酸は「汚れを付かないようにする作用」があることから、歯科医で行う過酸化水素を使ったオフィスホワイトニングの後、効果をできるだけ長続きさせるため(一番長続きさせるのは色素の濃い食べ物や飲み物を避けることですが、現実的ではありません)、ホームケアとして使われることもあります。
注:歯科医院での高い濃度の過酸化水素を使用したホワイトニング後のケアは、歯科医院により違います。通われている歯科医の指導に従ってください。
1-5 ホワイトニング歯磨き粉の効果
日本で売られているホワイトニング歯磨き粉の成分を見てきましたが、皆さんの一番の疑問はやはりまだ「ホワイトニング歯磨き粉に効果はあるの?」、ではないでしょうか。
結論としては、ホワイトニング歯磨き粉は普通の歯磨き粉よりは、汚れを落とす効果や着色を防ぐ効果はあります。ただ沈着してしまった汚れを元の色に戻すことは、残念ながらできません。
歯を元の色に戻すのに(あくまでも歯のホワイトニングは元の歯の色に戻す、というのが前提で、白くするということではありません)唯一効果があるのはやはり、歯科医院で行われる高濃度の過酸化水素を使ったオフィスホワイトニングです。
ではホワイトニング歯磨き粉は必要ないのでしょうか?漂白成分が入っていないので無駄のように思えますが、ホワイトニング歯磨き粉は、歯に付いた日々の汚れを効率的に落とす、という意味では有用です。
さらに歯医者で漂白施術を受けた後、その効果を長続きさせるために使うと効果的で、余計なものではありません。
特にハイドロキシアパタイトやポリリン酸の入った質のいい歯磨き粉は、自宅でのセルフケアに最適なので、一度検討してみるといいでしょう。
Quote:Dental Exams Help
2.アメリカのホワイトニング事情
2-1 歯の白いアメリカ人
歯のホワイトニングといえば、アメリカ。アメリカに一度でも旅行したことがある人なら一般の人の歯並びの良さ、そして歯の白さが印象に残ったことと思います。
実はアメリカ人の歯並びは決していいとはいえず、歯並びが悪いからこそ小さいな頃に歯列矯正をするのが親の義務のようになっています。一説にはアメリカ人の75%は歯列矯正が必要で、生まれつき歯並びがいいという人は意外に少ないのです。
そして歯並びがよくなると気になるのが歯の色。それは日本人もアメリカ人も同じです。アメリカ人は歯並びもさることながら、歯の色にもとても敏感です(ハリウッドの俳優やモデルなどの写真は実際の歯の色よりもさらに加工されて白くなっているため、一般の人は現実には手に入れることのできない白さを求めてしまい、行き過ぎたホワイトニングも問題に)。
きれいな歯並びと歯の白さは社会的なステータスと関係すると考えられており、ある程度の教育を受けた人は歯のホワイトニングに時間とお金をかける傾向があります。だからと言ってアメリカ人のほとんどが歯医者にオフィスホワイトニングに通っているのかというと、そうではありません。歯のホワイトニングはアメリカでも自由診療でとても高額です。
それなのになぜ一般のアメリカ人は歯が白いのでしょうか?それは日本では市販品に含めることが許可されていない、過酸化水素の使用が認められているからです。
アメリカでも日本の歯医者で使うような高濃度(35%)の過酸化水素は自宅用では認可されていませんが、低濃度の過酸化水素は家庭用ホワイトニングキット、歯磨き粉、マウスウォッシュなどに含まれています。
これらの製品が歯医者に行くことなく手に入るので、家庭で定期的なセルフケアをする人が多いようです。
2-2 ホワイトニング歯磨き粉の主成分(アメリカ編)
その中でも安価で毎日のケアの中に簡単に取り入れられるのが過酸化水素入りのホワイトニング歯磨き粉です。
画像引用元:コルゲート
ただし、アメリカでもホワイトニング歯磨き粉として売られているものの多くは、日本と同様研磨剤が含まれています。さらに驚くことに、歯の漂白成分としてせっかく認められている過酸化水素(日本では禁止)を含むホワイトニング歯磨き粉はアメリカでもあまり多くありません。
アメリカで一番人気があるといってもいいホワイトニング歯磨き粉はクレスト社が出しているものです。実に15種類ものホワイトニング歯磨き粉を販売しています(2018年9月現在)。
Quote:Target
ところがクレスト社の全てのホワイトニング歯磨き粉の成分を調べたところ、主な成分はフッ素と研磨剤でした。研磨剤の部分は日本の一般的なホワイトニング歯磨き粉と全く同じで、漂白成分として効果のある過酸化水素は全く含まれていません。
アメリカのものも、日本のホワイトニング歯磨き粉と成分はほとんど同じである、ということに驚きました。
特にクレスト社は過酸化水素入りホワイトニングテープで、家庭用ホワイトニングをけん引している会社。しかもアメリカで市販されている数あるホワイトニングテープの中で、クレスト社の『Crest 3D White Whitestrips(Glamorous White)』は、アメリカ歯科医師会(ADA American Dental Association)が公式に承認している唯一のホワイトニングテープです。
そんな会社のホワイトニング歯磨き粉にさえ、漂白成分の過酸化水素は含まれていません。
Quote:Amazon
アメリカでは日本で市販が禁止されている過酸化水素が含まれているホワイトニングテープが数多く売られ一般的に使われているから、歯磨き粉にまで過酸化水素を入れる必要がないのでしょうか?
おそらく、ですが理由は歯磨き粉に入れられる過酸化水素の濃度はあまり高くなく、漂白効果がある、とするには無理があるからでしょう。もしホワイトニング効果があるほど過酸化水素の濃度を高めたら、毎日使う歯磨き粉だと知覚過敏を起こしやすくなります。
過酸化水素の漂白効果は認められているものの、知覚過敏を起こしやすい薬剤です(年に限られた回数オフィスホワイトニングをする、もしくは半年に一回家庭でホワイトニングテープを使用する、という範囲内であれば知覚過敏は一時的なものですみます)。
2-3 その他のホワイトニング成分
アメリカのホワイトニング歯磨き粉には研磨剤以外にも一般的に使われている成分がいくつかあるのでご紹介します。
Quote:How to get clear skin
・フッ素
フッ素が虫歯予防にいいという知識は多くの人があると思います。アメリカではホワイトニング歯磨き粉に主成分として含まれることが多い物質です。フッ素は歯のエナメル質を強くし虫歯をできにくくするとともに知覚過敏を減少する作用があるので、研磨剤や過酸化水素が含まれている歯磨き粉には必ずと言っていいほど含まれています。
・ポリビニルピロリドン(PVP)
ポリビニルピロリドンは、他の多くの高分子化合物と違い水によく溶ける性質を持っており、この性質を使いさまざまなものに使われています。接着剤(スティック状のり、切手ののり)、化粧品、錠剤、食品、ソフトコンタクトレンズの洗浄液や保存液、さらに歯磨き粉にも使われています。歯磨き粉の場合、粘着質を持たせるのが主な目的ですが、歯の表面に付く性質があり汚れを落とすと同時に、汚れの再付着を防ぐ効果があるといわれています。最近日本の歯磨き粉にも含まれるものをみかけます。
・硝酸カリウム
硝酸カリウムは日本では知覚過敏に対応した医薬部外品の歯磨き粉に多く含まれています。歯の表面でカリウムイオンとなり、歯の神経の歯髄に膜を作ることで刺激から歯を保護。アメリカでは知覚過敏を緩和するだけでなく、ホワイトニング成分として歯磨き粉に含まれていることがあります。硝酸カリウムのコーティング作用により、汚れを付きにくくするという考えからです。
・重曹
重曹はベーキングソーダと同じもの。粒子が汚れを落とすため、日本でもホワイトニング歯磨き粉に含まれていることがあります。アメリカでは汚れを落とす効果だけでなく、重曹はアルカリ性のため、口内にある酸を緩和し虫歯の予防にも。虫歯ができていると歯が黒ずむので、虫歯予防になればホワイトニング効果がある、ということでアメリカでは重曹が含まれていることがあります。
これらの成分は日本では特にホワイトニング成分だとは書かれていませんが、多くの歯磨き粉に含まれています。
3.アメリカのホワイトニング歯磨き粉~おすすめ~
3-1 アメリカ歯科医師会(ADA)承認のホワイトニング歯磨き粉
ここでアメリカ歯科医師会承認のホワイトニング歯磨き粉をみてみましょう。アメリカ歯科医師会とは歯科に関するさまざまな情報提供、その他歯科に関わるあらゆる事業を行うアメリカ最大の歯科関連団体です。日本では、日本歯科医師会がこれに当たります。
アメリカの歯科医師の数は約20万人(2012年時点)で、アメリカ歯科医師会の会員は16万人、歯科医の約8割が会員です。この数値からも歯科業界では歯科医師会はかなりの影響力を持った団体といえるでしょう(日本の歯科医師は約10万人で、日本歯科医師会の会員は約6万人)。
『コルゲート トータル アドバンスド フレッシュ プラス ホワイトニング ジェル(Colgate Total Advanced Fresh + Whitening Gel Toothpaste)』
Quote:bedbathandbeyond
ホワイトニング主成分:フッ素
『コルゲート トータル ホワイトニング ジェル(Colgate Total Whitening Gel)』
Quote:London Drugs
ホワイトニング主成分:フッ素
『コルゲート トータル ホワイトニング ペースト(Colgate Total Whitening Paste)』
Quote:Harmon Discount
ホワイトニング主成分:フッ素
『クレスト プロ ヘルス エクストラ ホワイトニング パワー(Crest Pro-Health Extra Whitening Power Toothpaste)』
Quote:walmart.com
ホワイトニング主成分:フッ素
『トムズ オブ メイン シンプリー ホワイト クリーン ミント(Tom’s of Maine Simply White Clean Mint Toothpaste)』
Quote:Instacart: Groceries Delivered From Local Stores
ホワイトニング主成分:フッ素
『トムズ オブ メイン シンプリー ホワイト スイート ミント ジェル(Tom’s of Maine Simply White Sweet Mint Gel Toothpaste)』
Quote:bedbathandbeyond
ホワイトニング主成分:フッ素
アメリカ歯科医師会が承認するホワイトニング歯磨き粉は、全て主成分がフッ素であることは、とても興味深いですね。
3-2 アメリカの歯医者がすすめるホワイトニング歯磨き粉
歯科医師会が承認するホワイトニング歯磨き粉は、意外にもフッ素が主成分の普通に市販している歯磨き粉でした。それでは歯医者自身がおすすめしている歯磨き粉はあるのでしょうか?
アメリカで”歯医者がおすすめ”、と検索して出てくる歯磨き粉の中から(比較的安価に手に入る大手ブランドの歯磨き粉を除き)いくつかご紹介しておきます。
『Opalescence Whitening Toothpaste』
いくつかのランキングで一位にきているOpalescenceのホワイトニング歯磨き粉。粒子の粗い研磨剤を含まない歯磨き粉である、と公式サイトに書かれています。
Quote:The Arch an Ultradent
Opalescence社は、歯科医院でのオフィスホワイトニングで使用する高濃度の過酸化水素製品、家庭で使用できる低濃度の過酸化水素を含むホワイトニングキットを販売。
ホワイトニング歯磨き粉は、家庭でのアフターケア用として販売されています。そのせいか歯磨き粉には漂白成分である過酸化水素は含まれず、歯を丈夫にするフッ素や知覚過敏を予防する硝酸カリウムが含まれています。
単独で使用するよりも、当社のオフィスホワイトニングか家庭ホワイトニングと併用して使うことをすすめています。アマゾンなどのレビューを見ると歯の色がワントーン上がったなどの書き込みもありますが、これが過酸化水素製品との併用の結果かどうかまでは分かりません。
Opalescence社はホワイトニング製品専門の会社であることから、オフィスホワイトニング、家庭用ホワイトニングの両方とも、いろいろな過酸化水素の濃度の製品が揃っています。それぞれの知覚過敏の程度に合わせて濃度を選べるようです。
『Hello Whitening Toothpaste』
”歯医者のおすすめ”でよく上位に入ってくるのが、炭が含まれているホワイトニング歯磨き粉です。
その一つであるHello社のホワイトニング歯磨き粉は、研磨剤と汚れを取る成分として炭の粉が含まれています。いわゆる自然派の歯磨き粉のカテゴリーに入り、その他の成分もココナッツオイルやアロエなどの植物成分が含まれています。
Quote:Hello
研磨剤としての炭がどれぐらい歯のエナメル質に影響があるのか疑問に思う人もいるでしょう。Hello社に含まれている炭の粒子は一般的な歯磨き粉に含まれている研磨剤よりは粒子が小さいということで、安全性が確認されているようです。
炭の汚れ落としてしての効果は、アメリカのいくつかの歯医者のコメントを見る限りでは、有効であるようです。炭なのでもちろん歯磨き粉は真っ黒で、個人のブログでお歯黒状態になり歯磨きしている画像がいくつも見付かります。
『Supersmile Professional Teeth Whitening Toothpaste』
”審美歯科の父”といわれたアーウィン・スミゲル博士が開発したのが、Supersmile社の歯磨き粉を始めとしたデンタルケア製品です。この会社の歯磨き粉は一個23ドルする高価なものですが、セレブなどの富裕層の間で根強い人気があり、”歯医者のおすすめ”ランキングにもよく登場します。
Quote:Supersmile
Supersmile社のが磨き粉は、Calploxという独自に開発した微粒の研磨剤を含むことで、歯の色素沈着を防ぎます。Calploxはアメリカ食品医薬品局(FDA)が設定した研磨剤の粒子の大きさの上限をかなり下回る、と公式サイトに書かれています。
日本で売られている、ハイドロキシアパタイトという微粒の研磨剤の入った歯磨き粉と同じようなコンセプトでしょう。その一つであるアパガードも一個3,000円なので同じような価格帯です。
3-3 (番外編)一個100ドルの歯磨き粉
ご紹介したSupersmile社の歯磨き粉は、一般的な歯磨き粉の何倍もし、まさに高級歯磨き粉。さてアメリカにはそれよりもさらに高いホワイトニング歯磨き粉はあるのでしょうか?興味がわきますよね。
Theodent社が販売している『THEODENT 300 Whitening Crystal Mint』は、一個なんと100ドルという驚きの値段。今の時点(2018年9月)ではアメリカで、一番高い歯磨き粉です。
Quote:Theodent
公式サイトによると、歯科医院と公式サイト、オーガニック食品で日本でも有名なホールフーズのみで取り扱いのようですが、アマゾンでもTheodent社が直接販売しています。
チョコレートの成分カカオの実から抽出した成分をその他の自然な物質と混ぜて作ったRennouというものが含まれており、独自開発したために高価だ、ということです。
RennouはTheodent社が特許取得をしている成分で、歯のエナメル質を強化する性質があるそうです。Rennouに関しては複数の歯科大学でリサーチ済みで、専門誌での発表もなされている、と公式サイトに書かれてあります。
エナメル質を強化する物質として一般的に長年使われてきているフッ素は、安全性が確認されているとされていても、いまだにその害を問う声が後を絶ちません。フッ素の害に疑問を持った科学者が中心になり、フッ素の代替物質を開発しました。
これも公式サイトからの引用で、「Rennouはフッ素よりも安全なだけでなく、フッ素の何倍もエナメル質を強化する」そうです。
Theodent社の経営陣を見てみると、興味深いことに、日本大学歯学部を卒業している日本人の歯科医の名前が見付かりました。この方は日本で歯科医の資格を取得した後、アメリカの歯学部を卒業、さらに生理学修士号、マサチューセッツ工科大学(MIT)で博士号(栄養生物化学と代謝学)も取得されています。
一個100ドルの歯磨き粉まではどうも、、、という人のために、Theodent社はもっと手頃な価格(13ドル)なオリジナル版の歯磨き粉や、子供用の歯磨き粉も販売しています。
4.まとめ
歯並びとともに歯の白さを気にする人が増えている昨今、一番簡単で日々のルーティンに使えそうなのが歯磨き粉です。
値段も手ごろで簡単に手に入るホワイトニング歯磨き粉の成分を中心に、「ホントに歯を白くするの?」という疑問を調べてきました。
結論としては、汚れを落とすまたは汚れの再付着を防ぐ、という目的ではホワイトニング歯磨き粉は効果があるけれど、実際には漂白成分は入っていない、というのが事実のようです。
ホワイトニング歯磨き粉で、(過酸化水素を用いた)オフィスホワイトニングのような結果は出ないことは、成分を見ると一目瞭然ですよね。
ホワイトニング歯磨き粉はあくまで、プロフェッショナルなホワイトニングの補助的なものと位置づけましょう。
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