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歯のホワイトニング 歯科医院それとも自宅で?

最近自分の写真を見て歯の色にがく然としたり、毎日の歯磨きの時に歯の色が気になったりしませんか?

歯の汚れの主な原因は加齢や、食べ物・飲み物で、ほとんどの場合プロの管理のもと行うデンタルホワイトニングで解決できるのをご存じでしょうか?

もともと歯が黄色いと思っていたら、実は食べ物が原因だった、ということが多々あります。特にコーヒーや紅茶、カレーなど日本人が大好きなものが歯の汚れの原因となることが多く、やめようと思ってもなかなかやめられるものではありません。

コーヒー
Quote:Live Science

そこで最近よく目にするホワイトニングに挑戦してみよう、と思う方もいるでしょう。なんとなく歯医者に行って歯を白くしてもらう、ということは漠然と分かっていても実際どういう薬剤を使い、どういう手順で行うのか知らないという方のために、いろいろなホワイトニングの方法を説明していきましょう。

1.あなたの歯は何色?

日本でもデンタルホワイトニングがだんだんと浸透してきています。検討してみようか、と考えている人も多いのではないでしょうか?

でも「歯を白くしたい!」の”白く”はどんな白さか考えたことがありますか?そして自分の歯の色がどのぐらいなのか興味がありませんか?

疑問に感じる女性
Quote:thrive-global

1-1 シェードガイド

実は歯の色には国際基準があり、日本ではドイツのビタ社が作っているシェードガイドがよく使われています。ドイツのビタ社は1924年以来、全ての天然の歯の色調を科学的に分類し改善を重ねてきた歴史があります。

歯は”明るい”、”暗い”という「明度」だけでなく、”黄色がかった”、”グレーがかった”などの「色相」といわれるものから色調を作り出し、肌の色のように日本人であっても個々人でそれぞれ違っているのです。

ビタ社のシェードガイドは主に2種類あり、『ビタ ブリーチドガイド 3D』は明度の順に、『ビタ クラシカル』は色相のグループごとにまとめられています。

『ビタ ブリーチドガイド 3D』


Quote:VITA

名前からも分かるようにホワイトニングをする時によく用いられるガイドです。オフィスホワイトニングの際に現在の色からどれだけ明るくしたいのか、またはホームホワイトニングの進み具合を確かめるのにも使われます。

『ビタ クラシカル』


Quote:VITA

こちらは歯科医師がホワイトニングの時にクライアントの歯の色相を判断する時や、人工歯を作る際、歯科技工士に色調を伝えるのに使われます。

オレンジがかった色をA系、黄色がかった色をB系、グレーがかった色をC系としそれぞれにまとめ、さらにグループ内で明度順に並べているガイドです。

1-2 ホワイトニングで変えられるのは「明度」

ホワイトニングした歯
Quote:Pellew Dental

歯のホワイトニングの方法を書く前に、歯の色に触れたのには理由があります。それは「ホワイトニングは歯の明度は変えられるが、歯の色相は変えられない」、ということをまず知って欲しいからです。

つまり歯の色を明るくはできても、もともとオレンジがかっていたり、黄色がかっていたり、グレーがかっていたりする歯の色相は変えられません。

ホワイトニングのあとに見た目は明るくなっても、思い描いていたような”真っ白”な歯にならない人がいるのはこういう理由なのです。

特に色味が濃い人は、純白のような色ではなく、もともとの色相が少し残ったような白さになります。オフィスホワイトニングやホームホワイトニングのレビューでネガティブなものを見ると、知覚過敏の他に、「思ったよりも白くならなかった」という不満は、もともとの色相が原因ということが多いのが納得していただけるでしょうか。

さらに肌の色によっても、ホワイトニングの満足度は違ってきます。同じ色相、明度の歯でも、肌が白い人と肌の黒い人、もしくは肌にピンクや黄色のトーンがどれだけあるか、でパッと見た印象が全く違うということも。

肌の白い女性
Quote:Women’s Magazine – Fashion, Beauty, Relationships, Health | Femina.in

そして女性の方は使う口紅の色によって、歯の色の見え方が違ってくるのを経験済みだと思います。何色がいいか、というのはそれぞれの肌の色、または着る洋服の色にもよるので、おすすめの色、というのは残念ながら書けません。いろいろな口紅を試してみて歯の色の見え方を研究してみてもいいですね。

ホワイトニングに興味のある人は、「変えられるのは歯の明度」という基本を知ったうえで、まずは自分の歯の明度と色相を歯科医院で診断してもらいましょう。歯科医師や歯科衛生士は経験上から、どういう歯の色味の人がどういう結果になるのかというデータを持っているので、的確な判断をしてもらえます。

2.オフィスホワイトニング

歯医者と女性
Quote:Science-Based Medicine

オフィスホワイトニングとは歯科医院で歯科医や歯科衛生士が行う、通常高濃度の過酸化水素を使ったホワイトニングです。オフィスに通う面倒さはありますが、一回の施術でもかなりの効果が実感できるので実は忙しい人に向いています。

メディアで見かける芸能人やモデルさんはまずこの方法でホワイトニングしていると思って間違いないでしょう。年に2~3回通うことで、常にある程度の白さを保つことができます。

2-1 漂白剤の種類

歯科医院で使用されている過酸化水素を用いたホワイトニング剤には、いくつか種類があります。

・ハイライト(株式会社 松風)
35%の濃度の過酸化水素と触媒物質を混ぜることによる化学反応と、可視光線照射による光反応によって歯をホワイトニング。

・ティオンオフィス(株式会社 ジーシー)
可視光応答型光触媒という技術を応用し、23%と過酸化水素の濃度を従来よりも低くし、ホワイトニング。

・プレーネ(株式会社 モリタ)
3.5%という低濃度の過酸化水素とに光触媒である二酸化チタンを配合し光照射することで、ホワイトニング。

歯科医院によっては歯のホワイトニングが進んでいるアメリカから取り寄せて使っているところもあるようですが、過酸化水素を使ってホワイトニングするという原理は同じなので特にどちらがいいということもないでしょう。

アメリカ製であることを理由に「アメリカ製だからより効果がある」といわれ高額な料金を提示していたら注意が必要かもしれません。

2-2 オフィスホワイトニングの特徴

白い歯の女性
Quote:http://blog.sujaysdentalcare.com/teeth-whitening/

オフィスホワイトニングは通常高濃度の過酸化水素を使い、そこから発生するハイドロキシラジカルにより歯を漂白できると考えられています。

オフィスホワイトニングで高濃度の過酸化水素を使う時は、歯ぐきや唇などを保護しなければなりません。それだけしても、知覚過敏を防ぐことができない場合もあります。

オフィスホワイトニングは一回でかなりの効果が得られ、ホームホワイトニングのようにジェルを塗ったマウスピースを数時間口の中に入れたまま、ということを数日繰り返す面倒さがありません。

オフィスホワイトニングはお金に余裕があり、自宅でホワイトニングしている時間がない、一回でホワイトニング効果を実感したい、という人に最適です。

ここで気になるのが「自分の歯は一回でどのぐらい白くなるの?」ということだと思います。歯のホワイトニングは例えば日焼けに個人差があるのと同じように、それぞれに違ってくるので「やってみなくては分からない」というのが本当のところです。

ただし程度の差はあれ、誰もが「前よりは白くなった」、と一回で実感できるのは間違いありません。

2-3 オフィスホワイトニングの欠点

短時間、しかも人によっては一回でも十分に効果が出るオフィスホワイトニングですが、残念ながら欠点もあります。

・仕上がりが不自然

高濃度の過酸化水素を使うと短時間で漂白効果が出るものの、人工的な白さが出てしまい、歯に光沢感がなく、マットな仕上がりに。

・人工の歯の色は変えられない

被せ物(クラウン)、前歯の差し歯などの人口の歯は、過酸化水素で漂白できないので、ホワイトニングした歯と色が違ってしまいます。

被せ物をチェックする女性
Quote:Eltham Dentist – General & Cosmetic Dental Clinic – Healthy Bite Dental

・既にダメージのある歯には効果がない

歯の神経を抜いていたり、歯を何かにぶつけていたり、抗生物質の影響のために(茶色や黒っぽく)変色している歯にはホワイトニングの効果が出ません。他の歯は白くなってもダメージを受けている歯の色のトーンは変わりません。

・成長不足の歯には効果が出ない

まれに歯の成長過程でエナメル質や象牙質が十分に成長しきれていない場合、ホワイトニングの効果が出にくいことがあります。

・妊娠中や授乳中はホワイトニングできない

歯のケアが怠りがちになり歯の色が気になるのが妊娠中や授乳中ですが、高濃度の過酸化水素の胎児や赤ちゃんへの影響は十分に分かっていません。妊娠中や授乳中はオフィスホワイトニングは避けましょう。

妊婦
Quote:TIME | Current & Breaking News | National & World Updates

・色戻りしやすい

歯の表面には通常歯の全域を覆う、無色透明な薄い膜ペリクルがあります。歯を漂白するとペリクルが失われ、歯が色素を吸収しやすい状態になってしまいます。

ペリクルは1日で元に戻るといわれており、その間色素の濃い飲み物や食べ物は厳禁です。チョコレート、赤ワイン、コーヒー、お茶、カレー、ベリー類などを我慢しなくてはなりません。これがつらいという人もいるでしょう。

そしてオフィスホワイトニングは短時間で効果が出るものの、ホームホワイトニングに比べると色戻りが早いといわれています(通常3~6カ月で再度の施術が必要)。

その理由はホームホワイトニングは時間をかけて色素(汚れ)を細かく分解するため、色持ちが良い(白さを保てる)からです。

ただし色戻りはホワイトニング直後に色の濃い物を食べない、その後も色の濃い物を食べた後はすぐに歯磨きをするなどすれば、人によってはホームホワイトニングと同じぐらいの期間白さが保てます。

ワイン
Quote:Spectator Life | Lifestyle magazine from The Spectator

・知覚過敏

それよりもオフィスホワイトニングで一番気になる点は知覚過敏ではないでしょうか?「オフィスホワイトニング後知覚過敏が続いた」、「オフィスでホワイトイング中に歯ぐきが痛くなった」、などの話を聞いたことがあるかもしれません。

残念ながらオフィスホワイトニングによる知覚過敏は、施術してみないことには分からず個人差がとても激しいものですが、たいていの場合24時間以上たつとなくなります。

注:無カタラーゼ症の人は歯のホワイトニングはできません。無カタラーゼ症とは体内中のカタラーゼが不足し、過酸化水素が分解できなくなる病気で、高原氏病ともいわれる先天性の遺伝子酵素の欠損症状です。1948年に今の岡山大学耳鼻咽喉科の高橋教授が発見しました。

知覚過敏の女性
Quote:Dental procedures explained

2-4 知覚過敏を防ぐポリリン酸ホワイトニング

上記のように手軽に一回の施術、しかも短時間でかなりの効果が得られるオフィスホワイトニング。それでも知覚過敏の起こる可能性は見逃せません。知覚過敏の怖い人はホワイトニングができないのでしょうか?

オフィスホワイトニングの治療中や施術後に歯が痛くなる(シミる)ことがあります(エナメル質の薄い人に出やすいといわれていますが、確かなことは分かっていません)。これは通常の知覚過敏症状とは違います。

知覚過敏の女性
Quote:Dentist Cypress TX – Patrick Vuong, DMD – Smile Avenue Family Dentistry – Dentist Cypress TX

通常の知覚過敏症状は歯の内側(エナメル質の内側)の象牙質が露出してしまことによる疾患で、歯ぐきの後退やエナメル質の減少により起こります。歯磨きのし過ぎや歯周病、加齢が原因です。

反してオフィスホワイトニング時の知覚過敏は、薬剤が歯の内側に浸透していることから起こるといわれています。

ホワイトニングの薬剤が原因の知覚過敏の痛みは一時的なものがほとんどなので、歯科医によっては我慢せずに鎮痛剤を飲むことを指示されることもあります。

鎮痛剤
Quote:IndiaMART – Indian Manufacturers Suppliers Exporters Directory,India Exporter Manufacturer

ここで、「簡単にホワイトニングをするためには、鎮痛剤を飲んでまで痛みを我慢しなくてはならないの?」と思うのは当然でしょう(痛みが出る人は一部の人です)。幸い最近は、過酸化水素と一緒に分割ポリリン酸という物質を使い、知覚過敏を予防するオフィスホワイトニングが登場しています。

分割ポリリン酸は、歯の表面に付いた汚れを浮かせるため、着色が取れホワイトニング作用があると同時に、唾液中のカルシウムをつかまえる作用もあり、再石灰化を促し歯質強化につなげます。

過酸化水素だけの従来のホワイトニングは、歯に刺激を与え、シミる、痛みが出る、食事制限があるなどの欠点がありました。しかし分割ポリリン酸を一緒に使えば、痛みや食事の制限を受けることはほとんどなく、さらに歯質の強化が期待されるため、虫歯予防にもつながります。

2-5 従来のホワイトニングとポリリン酸ホワイトニングの違い

従来のホワイトニング

  • 輝きのないマットな白さ
  • 知覚過敏を起こすことも
  • 色の濃い飲み物・食べ物は施術後24時間以内は避ける
  • 色戻りがしやすい

ポリリン酸ホワイトニング

  • 輝きのある自然な白さ
  • 知覚過敏を起こすことはほとんどない
  • 施術後の食事制限はなし
  • 分割ポリリン酸が歯を保護し色戻りしにくくすると同時に歯質も強化

3.ホームホワイトニング

ホームホワイトニングとは、専用のマウスピースを歯科医院で作り、過酸化尿素を主成分にした薬剤を流し込み、歯に装着しホワイトニングする方法です。一回30分~就寝中8時間、薬剤の濃度やメーカーにより装着時間が違い、通常2週間~一カ月続ける必要があります。


画像引用元:ササキ株式会社

オフィスホワイトニングに比べると時間が長くかかるので、面倒だという人もいますが、家庭でできる手軽さや白さを思い通りにできること、時間をかけてホワイトニングするので色戻りしにくい、などのメリットもあります。

3-1 漂白剤の種類(日本製)

まず知っていただきたいのが、日本で認可されているホームホワイトニング剤の過酸化尿素の濃度は10%だけ、ということです。日本製のホームホワイトニング剤は10%のものしか販売されていません。

歯科医院やインターネットで買える過酸化尿素が10%以上のものはほぼ全てアメリカ製です。

高い濃度の過酸化尿素を歯科医院で買った場合、歯科医の監督の元、というのが条件です。個人輸入やインターネットでの購入は自己責任ということを忘れないでください。

インターネットのイメージ
Quote:The internet has (kind of) run out of space – CNN.com

アメリカ製の高い濃度のものは、アメリカ食品医薬品局(FDA)で認可されているものです。認可されているということは(アメリカでは)”安全性が証明されている”ということになります。

だからといって日本人にも”安全が証明されている”わけではないのは、注意したい点です。日本人の歯のエナメル質は他の人種に比べると薄いといわれています。

エナメル質が薄いと知覚過敏が起こりやすかったり、薬剤の歯へのダメージが起こりやすかったりする心配があるのです。

まずは日本製のホームホワイトニング剤を見てみましょう。

・ハイライトシェードアップ(株式会社 松風)


画像引用元:株式会社 松風

株式会社松風は、1922年に創業した歴史ある歯科材料・機器の総合メーカー。京都に本社を置き、東京証券取引所第一部上場企業です。

松風社のホームホワイトニング剤『ハイライトシェードアップ』は日本で認可されている過酸化尿素10%が含まれています。

公式サイトに書かれている使用手順を記載しておきます(注:松風社の製品は歯科医院にしか販売されていないので、説明は歯科医院向け)。

歯科医院での処置
1.インフォームドコンセント
口腔内全体の診査、適応症の確認、注意事項の説明を十分に行います。
2.色調の記録/確認
キットに同梱されているシェードメモに記録をします。
3.歯面清掃
効率的にホワイトニング効果を得るために、前処置として歯面の清掃を行います。
4.印象採得、マウストレーの製作
キットに同梱されているシェードアップエバシートを用いてカスタムマウストレーを製作します。
5.患者様への試着調整と使用方法の説明
装着は1日2時間以内で、使用期間は最長2週間です。

患者さまが自宅で行う処置
1.ジェルの注入・マウストレーの装着
量は1歯に付き米粒3粒程度で6歯合計でも最大1目盛り(約0.5g)を最大量とします。また、疼痛や知覚過敏が発症した際には使用を中止し、治療後に再開します。
2.マウストレーのお手入れ
変形を防ぐため慎重に口から取り出し、口中やマウストレーを十分に水洗します。

ジェルの使用期間は製造後3年なのですぐに使わなくてもよく、ジェルは暗所保管(15~25℃)で冷蔵庫に入れる必要はありません。

ただし「洗面台やバッグに携帯し、ちょっとした空き時間に使用するなど患者さまのライフスタイルに合わせてご使用いただけます」とありますが、これが職場や外出先に”携帯”を意味しているのでしたら、ちょっと現実的ではありません。

1日2時間以内とはいえ、最低30分は装着している必要があるので、”ちょっとした空き時間”に洗浄まで含めて家の外でするというのは普通は無理でしすよね。

・ティオンホームプラチナ(株式会社 ジーシー)


画像引用元:株式会社 ジーシー

株式会社ジーシーは、1921年に創業して東京に本社を置く、歯科材料および関連機械・器具の製造販売をする会社です。

ジーシー社のホームホワイトニング剤『ティオンホームプラチナ』は日本で認可されている過酸化尿素10%が含まれています。

このホワイトニング剤の特徴は、乳白色(他のホームホワイトニング剤は透明)のためマウストレー内の様子を確認できることです。ジェルがトレーからあふれ出た場合も目視確認できるため、すぐにジェルを拭き取ることができます。

さらに薬剤が唾液に溶けにくくよく伸びるので、マウストレーから流れ出にくく、少量で(1歯当たり米粒2つ分)歯面にムラなく行き届きまます。さらに同社の従来製品『ティオンホーム』のジェルの性状や有効成分放出スピードを改良したことで、より高いホワイトニング効果を実現しています(公式サイトから)。


画像引用元:株式会社ジーシー

3-2 漂白剤の種類(アメリカ製)

・ナイトホワイトエクセル(フィリップス社)


画像引用元:ササキ株式会社

アメリカのフィリップス社が製造している過酸化尿素を使ったホームホワイトニング製品です。濃度は10%、16%、22%があります(日本で認可されているのは10%)。

16%と22%のものは日本では認可されていませんが、歯医者の監督の下という条件で販売されています。日本で認可されているフィリップス社の10%のものはアメリカでは販売されておらず、これは日本向けです。

”ナイト”の名前からも分かるように、アメリカの公式サイトによると16%の使用法は「寝ている間か1日2~4時間、効果は2週間以内に現れる」、22%の方は「寝ている間か1日に2~4時間3日間」とあります。

しかしながら日本人に安全が確認されていない高濃度の過酸化尿素を、就寝中ずっとつけるのはおすすめしません。アメリカのアマゾンのウェブサイトのレビューを見ると「たった1回の使用で歯が痛くなった」「歯ぐきにダメージがあった」という書き込みもあります。

フィリップス社の製品には知覚過敏を防ぐ硝酸カリウムやフッ素が含まれているのにも関わらずこういうコメントが見られるので、エナメル質の薄い日本人に知覚過敏が起こりやすいことは容易に想像できますよね。

特にオフィスホワイトニングの過酸化水素35%に知覚過敏を起こしてしまう人は、高濃度の過酸化尿素でも知覚過敏を起こしてしまう可能性があるので気を付けましょう。

フィリップス社は過酸化尿素を使ったものだけでなく、日本で認可されていない過酸化水素を使った6%、9.5%、14%のホームホワイトニング剤もアメリカでは販売しています。過酸化水素の製品は日中のみに使用するもので、過酸化尿素よりも強い薬剤のため、30分程度しか装着できません。

ただしアメリカでは、もっと手軽に毎回使い捨てできるホワイトニングテープ(ホワイトニングテープをご存じでない方のために後で触れてみます)でも、同程度(6.5~14%)の過酸化水素水の製品はあります。わざわざマウストレーを装着してその後洗浄する手間のかかるフィリップス社の過酸化水素の製品は、あまり人気はありません。

・オパールエッセンス(ウルトラデント社)


Quote:Amazon.com: Online Shopping for Electronics, Apparel, Computers, Books, DVDs & more

アメリカのウルトラデント社が製造している過酸化尿素を使ったホームホワイトニング製品です。10%、15%、20%、さらに高濃度の35%、45%も販売(日本で認可されているのは10%)。

フィリップス社のホワイトニング製品と同じく、10%以外のものは歯医者の監視の下という条件なので、歯科医院でのみ取り扱われています。平行輸入で手に入れるとしたら、特に高濃度のもの(35%、45%)は、危険を伴うのでおすすめしません。

フィリップ社のものと同様に、歯の知覚過敏を防ぐために硝酸カリウム(日本では知覚過敏の人用の歯磨き粉によく含まれている成分)とフッ素が含まれています。

使い方は45%のものは15分、35%のものは30分、20%のものは2~4時間、15%のものは4~6時間、10%のものは8~10時間もしくは就寝時に装着。フィリップ社は22%でも就寝時に使用可、ウルトラデント社の方は10%のみ就寝時使用可、と少し使用法が違います。

欧米人と比べるとエナメル質が薄いといわれる日本人が就寝時に使うのは、注意が必要です。どちらの製品を使うにしても、歯科医院で診断してもらうことになるので、その際エナメル質のことに関して質問してみるといいでしょう。

オパールエッセンスはオリジナルの味とともに、ミント味とメロン味が販売されていています。メロン味のレビューを調べたところ、「思ったほど香りがきつくなくてほどよい」という書き込みがみられました。ケミカル臭に敏感な人に向いているかもしれません。

どの濃度を選ぶかですが、知覚過敏が心配だったりゆっくり白くしたいと思っている方は日本で認可されている10%、知覚過敏の心配がなく早く白くしたいと思っている方は高濃度のものを選ぶといいでしょう。ただし自分が知覚過敏は心配ないと思っていても、歯科医に知覚過敏がでる可能性がある、と診断されることもあります。その際は歯科医の指導に従いましょう。

3-3 ホームホワイトニングの注意点

ホームホワイトニングは自宅でできるので大変便利ですが、注意点もあります。歯科医院で歯の状態を診断してもらい、注意事項を聞いたあとは自分で施術することになるので、必ずそのことを理解したうえで購入してください。

歯科医師
Quote:Dentist Podcasts – Best Dentistry Podcasts – Dental Learning – Growing Dentist

オフィスホワイトニングは、歯科医師や歯科衛生士が知覚過敏の様子を見たり(歯ぐきを保護することを含めて)、患者の希望に沿った歯の色に合わせて微妙に施術時間を調節したり、など細かいことが可能です。

歯科医師や歯科衛生士は経験からいろいろなことが予測できるので、オフィスでのホワイトニングはホームホワイトニングより安心感があります。

ただしオフィスホワイトニングにはよく言われる色戻りの早さに心配があったり、不自然な仕上がりになることへの不安、さらには値段の面でやりたくてもできない、という人もいると思います。

そういう方にはホームホワイトニングが向いているでしょう。以下の点に注意すれば、自宅でするというメリットだけを生かしてきれいな歯を目指せるので、ぜひ参考にしてください。

  • 「ながら」使用をすると知らないうちに装着時間を大幅に超えてしまい、歯や歯ぐきにダメージを与えてしまう可能性があります。働いている人の場合夜に自宅でマウスピースを装着することが多く、疲れていて寝込んでしまう危険も。
  • 夜使用する人にとっては晩ごはんのことなどを考えると認可されている10%のものだと時間がとれないことも(10%の濃度の場合8~10時間装着)。
  • 時間が日中にとれる学生さんや主婦の人、自宅で仕事をされている方でも、色戻りを防ぐためにホームホワイトニング直後は色のないものしか食べられない(食事制限)時間が装着時間にさらに上乗せになる。
  • 自分で判断して白さの調節をするので自分の思い通りになる反面、客観的な意見(歯科医の判断)を聞けず、徐々に色が変わるので実はかなり白くなっているのに自分ではそうと思えず結果に不満を抱えてしまうことも。
  • マウスピースの装着時間は濃度により違っても、自分の目指す白さに届くまで毎日使用する必要があるので、面倒なのが嫌いな人には不向き

4.デュアルホワイトニング

オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を見てきて、どちらにもメリットとデメリットがあるのがお分かりいただけたでしょうか?どちらにしようか迷うところですよね。

実はホワイトニングにはもう一つ選択肢があります。デュアルホワイトニングと呼ばれるオフィスホワイトニングとホームホワイトニングの両方を用いる方法をご存じでしょうか?

4-1 メリットを最大に、デメリットを最小に

嬉しそうな女性
Quote:Women’s Beauty, Style, Fitness, Entertainment, Lifestyle, Relationships, Careers | iDiva

デュアルホワイトニングは二者一択ではなく、オフィスホワイトニングのメッリト(即効性)を最大限に生かしながらデメリット(持続性)をホームホワイトニングにより最小限に抑えるという理想的な方法です。

やり方はいくつかあります。

1.オフィスホワイトニングをしたあと、ホームホワイトニング

オフィスホワイトニングの間隔を定期的に設定し(オフィスホワイトニングのみの時よりは間隔を空ける)、その間も一定間隔でホームホワイトニングをする方法、もしくはオフィスホワイトニングの間隔は定めないで色戻りが気になった時にホームホワイトニングをする方法があります。

ホワイトニングの効果を最大限に引き出すのは前者で、常に同じ色の歯を保つことができ、理想のホワイトニング法といえるでしょう。その反面、定期的に歯科医院に通う面倒さと家でもケアする必要がある大変さ、費用が高くなる、知覚過敏が出やすい、などのデメリットもあります。

後者はオフィスホワイトニングの効果を長引かせることができるので、オフィスホワイトニングでのみ定期的にホワイトニングするよりも費用が少なくてすみ、通院の手間も減らしながら、ある程度の白さを保つことができる方法です。

2.ホームホワイトニングをしたあと、オフィスホワイトニング

ホームホワイトニングを先にする場合は、認可されている過酸化尿素10%の薬剤の効果が最大限になりかつ使用限度の2週間、家でケアをします。この段階でもある程度の白さを達成はできますが、やはりオフィスホワイトニングで得られるほどの白さにはなりません。

ここでオフィスホワイトニングを行うと、既にある程度の白さになっているので、施術時間が短時間ですむ(知覚過敏の可能性を減らせる)、などのメリットが生まれてきます。オフィスホワイトニングのあとは、色戻りが気になった時にホームホワイトニングを行うといいでしょう。

4-2 アメリカ人はどうやって歯の白さを保つの?


Quote:Dentist Las Vegas – Preferred Family Dentistry – Dr Salmeh Jafarifar

オフィスホワイトニングやホームホワイトニングだけより、どちらも併用した方が歯の白さを保てる(色戻りが少ない)ことが分かりました。どちらかだけを選ぶにしても、併用するにしても、歯科医師の指導のもと行うのが鉄則です。

ホワイトニングを考えている方は一度歯科医院で相談してみてください。歯の状態を診てもらったあと、どの方法が一番いいのか提案してもらえるでしょう(例えばタバコを吸わず、コーヒーやお茶を日常的に飲まない人はオフィスホワイトニングだけでいいかもしれません)。

ところで歯のホワイトニングがすすんでいるアメリカでは、どういう方法でデュアルホワイトニングを行っているのでしょうか?実はアメリカでも歯の色に敏感な人は、オフィスとホームホワイトニングを併用する方法が一番の人気です。

アメリカでもオフィスホワイトニングの方法は全く日本と同じで、高濃度の過酸化水素を使い歯科医師または歯科衛生士が施術します。料金は全米平均で650ドルといわれているので、日本と同じかやや高いかなという印象です。

日本とアメリカのデュアルホワイトニングの一番の違いは歯の白さを保つためのホームホワイトニングにあります。

大変便利なことにアメリカでは日本では認可されていない低濃度の過酸化水素のホワイトニングテープの販売が許可されていて、ドラッグストアなどで手軽に低価格で手に入れることができるのです。

メーカーや濃度、テープの質などにより値段は違いますが、一番高いものでも50~60ドル。濃度が同じであれば効果も同じなので安い方でいいかな、と思ってもテープの質により使い心地が全く違います。現地で買うことがあればぜひ高めのものを選んでください。

安いテープだとつけたまましゃべったり、シャワーに入ったりするとテープがずれて、装着中に外れてしまうことも。高い物は接着力がよく、しゃべったりシャワーに入ったぐらいでは外れません。接着面がきちんとしているということは薬剤の浸透もよくするうえに、口の中に薬剤が漏れてくることもありません。


Quote:Amazon

アメリカのホワイトニングテープで一番人気があるのがクレスト社のものです。2018年10月現在9種類もの製品を販売しています。その中でも『Crest 3D White Whitestrips(Glamorous White)』は、アメリカ歯科医師会(ADA American Dental Association)が承認している唯一のホワイトニングテープです。

この製品の箱に”No Slip”と書かれているように一度歯に貼り付けると、ピッタリと密着し、ずれることはほぼありません。ぬれた歯の上から取り付けても大丈夫。はがす時に少し力がいるぐらいの粘着力です。

使い方は一日一回30分、2週間。30分程度なら忙しい人でも時間がとれますよね。これでオフィスホワイトニングの効果を長く保てるなら手軽ですね。ただし低濃度だからといって知覚過敏が起こらない、というわけではありません。もし起こった場合はいったん使用を中止し、痛みがなくなってから使用を再開するようにという注意書きがあります。

5.ホワイトニング前後のケア

オフィスホワイトニングをするにしても、ホームホワイトニング製品を歯科医院で購入して自宅で使うにしても、前後の歯のケアが大切なのはご存じですか?

日本製のオフィスホワイトニングおよびホームホワイトニングを販売している会社は、前後のケアのための歯磨き粉も製造しています。総合的な歯のケアが同じ会社の製品でできるようになっているので紹介しておきましょう。

5-1 ビフォーアフターケア製品(日本製)

・株式会社 松風

『メルサージュ ヒスケア』 知覚過敏を予防する硝酸カリウムと乳酸アルミニウムを配合しています。フッ素(フッ化ナトリウム)900ppmとβ‐グリチルリチン酸も含まれているので、むし歯予防や歯周病予防効果も。公式サイトではホワイトニング前後のケアに使用をすすめています。


画像引用元:株式会社 松風

『プレサージュ』 水洗時の洗浄効果が高いため、ペースト成分が歯面に残りにくく、ホワイトニング前に使用する歯磨き粉。


画像引用元:株式会社 松風

『メルサージュ』 オフィスホワイトニング後の歯面研磨のための歯磨き粉。


画像引用元:株式会社 松風

・株式会社 ジーシー

『プレティオン』 オフィスホワイトニング前に歯面を研磨するための歯磨き粉。


画像引用元:株式会社ジーシー

『ルシェロ ホワイト』 弱アルカリ性のペーストが汚れを浮かし、歯にやさしいLime粒子が汚れを落とします。さらにポリエチレングリコール(PEG)400が、タバコのやにを溶かし除去し、モノフルオロリン酸ナトリウム(フッ素)」950ppmが歯質の再石灰化を促進し、むし歯の発生と進行を予防。ホワイトニング後に適しているようです。


画像引用元:株式会社ジーシー

5-2 ビフォーアフターケア製品(米国製)

・ウルトラデント社

『オパールエッセンス ホワイトニング』 歯を丈夫にするフッ素、知覚過敏を予防する硝酸カリウムが含まれています。粒子の粗い研磨剤が入っていないので、歯の表面を傷つける心配もありません(力を入れ過ぎて磨くと、どんな歯磨き粉でも傷が付く可能性があるので注意しましょう)。


Quote:The Arch an Ultradent

・フィリップス社

『リリーフ ACP』 フィリップス社のものは唯一歯磨き粉ではありません。知覚過敏を予防する硝酸カリウム、歯を丈夫にするフッ素とリン酸カルシウムが含まれるジェル状の製品です。


Quote:Gregg Festa, DDS

<使い方>

マウスピースを使用する場合
・チューブの4分の1よりも少ない量をマウスピースに塗る
・マウスピースを歯に装着すし、余分にはみ出てきたジェルを綿棒でふき取る
・30分間そのままに
・マウスピースを外し、口の中にジェルがあれば吐き出す
・30分間はうがいや、食べ物・飲み物も避ける

歯ブラシを使用する場合
・柔らかい歯ブラシを使用
・通常の歯磨き粉と同様、歯ブラシに線を描くようにジェルを乗せる
・歯ブラシを使いジェルを歯に塗りつける
・口の中にある余分なジェルを吐き出す
・30分間はうがいや、食べ物・飲み物も避ける

6.まとめ

「歯の色が気になる」、という人にとりデンタルホワイトニングは強い味方です。歯を削ったり人工的な被せものをせずに歯の色を明るくするには、歯科医師の管理のもと行うオフィスホワイトニングか、ホームホワイトニングだけです。

数多く出回っているホワイトニング歯磨き粉やホワイトニングマウスウォッシュなどに漂白剤は含まれていません(アメリカでは低濃度の過酸化水素が含まれている製品が認可されています)。

歯磨き粉
Quote:Home – Ask the Dentist

ホワイトニング歯磨き粉のほとんどは、研磨剤やフッ素が含まれているだけ。ホワイトニングマウスウォッシュはフッ素や歯の表面をコーティングする成分(汚れの付着を防ぐ)が含まれているだけ、だったりします。

ほんとうの意味での歯の色を明るくする成分(漂白成分)は市販品には入っていません。やはり本格的に歯のホワイトニングをするなら、歯科医院に通うのが一番です。

デンタルホワイトニングに興味を持ったらまず、歯科医院で歯の状態を診断してもらい、漂白剤を使ったホワイトイングで思ったような結果が得られるのかどうかを判断してもらいましょう。

オフィスホワイトニングがいいのか、ホームホワイトニングがいいのか、またはデュアルホワイトニングがいいのか、自分の好みを伝えたうえで、歯科医師がどんな方法があなたの歯の状態にい合っているのか提案してくれるはずです。

ホワイトニング コメントなし